年末調整

4月以降、これまでの仕事は、月例給与と時期ごとに発生する業務との2つを並行して進めるという形だった。月例給与が1カ月サイクルでの繰り返しなのは変わらないが、最近「季節もの」の仕事が増えてきてしまって、なかなか思うように仕事を回せなくなってしまっている。年度初めと年末年始と年度末は大変というのは元々聞かされていたので心の準備は出来ていたが、仕事のやり方の予習や、実務上の事前準備はほとんどしていなかったので、今になって慌てているという有り様であり、全く情けない限りである。今やっているのは主に、月例給与、12月期賞与、共済の長期給付(年金)、年末調整の4つだが、先週から今週にかけてはほとんど年末調整にかかりっきりになっている。これは年末の今の状況に合わせて所得税を再計算し、税額の過不足を精算するという作業で、給与所得者は職場で年末調整を受けることで、確定申告をしなくて済むようになっている。というか、5400万人とも言われる全国のサラリーマン(パート等含む)が全員税務署に確定申告の手続きをしに行ったら、税務行政がパンクし麻痺するのは必至であり、著しく非効率でもあるので、税務署の代わりにそれぞれの事業所が税額の精算を行うことになっているのである。年末調整のためには、常勤と非常勤のほぼ全職員から「保険料控除申告書」と「扶養控除等申告書」というのを出してもらう必要がある(後者は年初にに出すことになっているが、変更があれば訂正してもらう)。提出されたこの書類を見て、保険料や扶養親族の状況に応じて所得税の控除額を決め、適正な所得税額を算出することになる。税務署の仕事を増やさない(税務職員の負担が増える→定員が増える→税金が上がる)ためにも、出来るだけ多くの職員から書類をきちんと出してもらい、確定申告をしなくて済むようにする必要があるのだが、事はそううまくはいかない。400名近い職員から全員書類を提出してもらうのはただそれだけでも難儀なことだし、出された書類に不備があったりすれば一つ一つ本人に確認しなければならないし、何よりその情報を給与システムやエクセルのチェックリストに手で入力することの作業量は膨大なものだ。それに、大学教員だと副所得があって自分で確定申告しに行かなければならない場合も少なくないので、どうせ確定申告をするからと申告書を出さない人もいる。本人としてはそれでいいと思っているのだろうが、書類が出てこない場合、こちらでは単なる出し忘れなのか、確定申告をするつもりなのか判断付かず、困ってしまう。どうせ本人の責任なのだから放っておけばいいという考え方もあるだろうが、その人が確定申告しなかったために追徴課税が生じた場合、その是正勧告が事業所あてに来ることもあるので、後々自分に火の粉が降りかかることにもなりかねない。それならば、今のうちに白黒つけておいた方がいい。ということで、未提出者にはいちいち連絡を取って提出を催促することにしている。書類がそろわなかったり、不備があったりと、つっかえつっかえに進む状態なので、なかなか思うように行かず、進捗度は芳しくない。というか、かなり遅れ気味。それで仕方なく残業するのだが、集中力が途切れると数字を間違えやすくなるし目が辛くて仕方ないので、1日に付き2時間半〜3時間が限度となる。タフではないので、それ以上だと翌日に差し支える心配もある。そのため、帰宅は20時半〜21時ごろになるのが常態化しつつある。疲れを感じたまま残業するよりマシだし集中出来るからと思って休日出勤することもあるが、これはあまりよくないなと自分でも思う。休日に休まないと生活のメリハリが付かなくて、仕事以外のことを考えたり行ったりするゆとりもなくなってしまう。何とか残業を減らして効率的に仕事をしたいのだが・・・。自分の能力不足を痛感する毎日だ。来年は能率的にやるようにしようと思って、ノートや電子ファイルに作業手順等をメモしているが、これで来年また異動にでもなったらさすがに悲しい。あともう1年は今の業務をやりたいところだが、何があるか分からないのが人事異動だから、安易な期待は持たないようにしなければ。

(60分、11/25)