ゴール

昨日の記事の延長線上の話でもあるけど、こんなのを買うことにした。

コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101

コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101

自分が死んだときに備えて、資産関係の情報や、葬儀の希望等の遺言を記しておくためのノートである。2、3週間くらい前に日経新聞で紹介されていて知り、すぐに欲しいと思ったのだが、そのときはまだ発売前だったので、昨日の発売日を待って、今日購入したというわけだ。今Amazonを見たところ、「Amazon ベストセラー商品ランキング: 文房具・オフィス用品 - 2位」ということで、かなり売れているようだ。それはとてもいいことだと思う。人間いつ死ぬかわからない。交通事故や災害に巻き込まれて、ころっと死んだとき、何の整理も準備も出来ていなければ、それこそ死んでも死にきれないというものだ。こういうノートを入手してあらかじめ万が一の事態への用意をしておくことは、後顧の憂いを絶ち、余計な迷いや不安を払しょくすることにつながり、よりよく生きるための大きな糧となると思う。そして残された家族にとっても、諸々の精神的負担の軽減や「これでよかったのだろうか。本人はこれを望んでいたのだろうか」といった疑問の防止のために役立つに違いない。


現代の日本社会においては、どこか自分の死を考えることがタブー視されているような、健康な時は死がおよそ自分とは縁のないことであるかのように扱われているような印象があるが、それは自分にとっても他者にとっても無責任な行為であると思う。なぜなら、死のとてつもなく絶対的な不可逆性を意識して初めて、生の重みが分かるからである。死を考えなくなると、生きることに対して軽率になってしまう。自分は、自分自身がそうなってしまうことが何より恐ろしいのである。


人間は、誰しも必ず死ぬ。人生のゴールは、死である。ということは、人間の人生の成否は、いかによりよい死を迎えられるかということにかかっているのではないだろうか。悔いのない形でゴールにたどり着けるような生き方とは、一体どんなものなのか。それを考えることの重要性は、若ければ若いほど大きくなる。後悔を少なくし、理想の形に近づくためには、若い人こそ、自分の死についてしっかり考える必要があるのである。年を取って、定年を過ぎてから死ぬ準備を始めたのでは、いささか遅すぎるのである。そんな人たちが焦って宗教にすがるから、いつの時代も怪しげな団体は繁盛するのである。


それで今考えているのは、自動車保険以外の保険をどうするかということだ。自転車保険、医療保険等に加入することは人生における不安を軽減するのに役立つ。注文した「ノート」が届いたら、頻繁に目を通して書き込みや書きかえをするようにし、死に対する意識を低下させないための道具として積極的に活用したいと思う。

(45分)